常念山脈(長野) 前常念岳(2661.9m)、常念岳(2857m) 2022年9月25日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 1:59 三股駐車場−−2:12 三股−−4:01 2170m肩−−5:11 前常念岳−−5:47 常念岳 7:08−−7:29 前常念岳−−8:03 2170m肩−−8:47 水浴び 8:51−−8:53 三股−−9:01 三股駐車場

場所長野県安曇野市/松本市
年月日2022年9月25日 日帰り
天候快晴
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場ゲート手前の三股に車場場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば文句なしの大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード。帰りにGPSの電源を入れ忘れたため往路の軌跡のみ
コメント好天予想のため2日前の爺ヶ岳から中1日の休養で常念岳へ。秋の空気に入れ替わり予想通りの好展望だった。気温は高めで山頂でも防寒具は不要で、紅葉はまだまだこれから


常念岳から見た穂高連峰〜槍ヶ岳


三股駐車場。夜中で満車になった 林道終点の登山指導所
三股。久しぶりに常念岳方面へ 倒木1。おそらく先週の台風だろう
倒木2 倒木3
2170m肩 森林限界目印の梯子
オリオン座 標高2600m付近。ライト不要な明るさになった
午前5時過ぎの東の空 前常念岳の避難小屋
前常念岳から常念岳を見ている 常念小屋への巻道分岐
午前5時35分過ぎに日の出 朝焼けの常念岳山頂
縦走路に合流 日の出直後の常念岳山頂
常念岳から見た北〜東〜南の展望(クリックで拡大)
常念岳から見た穂高連峰〜槍ヶ岳
常念岳から見た北信の山々
常念岳から見た南アルプス〜南アルプス深南部。最終的には中ノ尾根山まで見えた
常念岳から見た東の雲海。奥日光は雲海の下で見えなかった 常念岳から見た蝶ヶ岳。テント多数あり
常念岳から見た槍ヶ岳 槍の穂先に6人いる
常念岳から見た北穂高岳山頂 常念岳から見た白山。大キレット越しに見える
常念岳から見た立山、剱岳 常念岳から見た後立山
常念岳から見た水晶岳 常念岳から見た大天荘
常念岳から見た八ヶ岳 常念岳から見た富士山
常念岳から見た恵那山 下山時の常念岳山頂。大賑わい
ウラシマツツジの紅葉 たぶんクロマメノキの紅葉
チングルマも紅葉し始めていた 山頂を振り返る。大快晴!
前常念岳避難小屋 この尾根を下る。登り登山者と多数すれ違った
森林限界境界から前常念岳を見上げる 2170m肩。ここから再び激下り
倒木その3。潜る 倒木その2。斜面を迂回する
倒木その1。乗り越える ヤマハッカ
三股近くの沢で水浴び 林道終点。蝶ヶ岳から下ってきたパーティー
三股駐車場。完全に満車で路側までいっぱい


 秋分の日を含む3連休の初日に登った爺ヶ岳は本降りの雨であったが、最終日の日曜日は天気が回復して好天が望めることに。しかしながら翌日は会社があるので無理はできない。行先を考えた結果、常念岳とした。大陸育ちの乾いた空気を持つ高気圧に覆われて湿度が低下し、気温もいくらか下がると期待できるので久しぶりに三股ルートを選択した。

 土曜夕方、雨の中を車で出発。低い雲がかかり続けて弱い雨が続き、林道に突入すると霧がかかって下向きのライトで低速走行。昨日から悪天が続いているので駐車場はガラガラだと予想したら意外にも8割程度が埋まっていた。数台の車は車内灯が点灯して私と同じく車中泊。3連休だけあって悪天でもかなりの人数が入山していた。いつもは日陰になる駐車場所を確保できるのだが、今回は南端の駐車列は満杯だったので中央の島へ駐車。なんとここも夜半には満車になっていた。

 山頂到着は日の出直後の午前6時前として所要時間4時間弱を見込んで出発は午前2時。この時刻でも次々と車が上がってきては駐車場所が無くUターンして下部の駐車場へと下っていった。LEDライトを点灯して出発。頭上は満天の星空。林道を歩いていても先には光は見えないので直近を歩いている登山者はいないようだ。

 車2台が駐車する林道終点を通過して三股を右折して久しぶりに常念岳方面へ入る。雨の影響で湿った区間が多いが標高2170m肩までは泥沼はないし、一ノ沢コースと違って登山道上に水が流れる箇所も無いので、防水性能が劣化した登山靴でも浸水の心配はない。しかし予想外の真新しい倒木が3箇所あった。おそらく先週の台風が原因だと思うが、時期が時期なので今年中に処理されるのかどうか。小屋が閉まるまで1ヵ月を切っているからなぁ。

 2170m肩を通過して小さな泥沼が点在する水平尾根区間を通過し再び登りに。シラビソが矮小化してアルミ梯子を登れば森林限界を突破して星空が広がる。西には北穂高小屋の明かりも見えており、その左手には蝶ヶ岳ヒュッテの登山者のライトも見えた。

 尾根を回り込んで西側から本格的な急な登りに入ると、それまで全く見えなかった先行者の光が2つも見えたのには驚いた。それも一つは100m程度の距離で熊避け鈴の音が聞こえるほどの近さだった。その先の登山者とは標高差で100m以上離れているように見えた。この区間は花崗岩の間を縫うように登山道が延びてルートが分かりにくく、近場の先行者が微妙にルートを外している間に正規ルートから追い越すと、その後は差が開く一方であった。私は何度もこのルートを歩いているのでライトの光だけでも問題なく歩けるが、追い越された登山者は初めてのルートなのだろう。

 前常念岳直下の避難小屋に到着する頃には午前5時を過ぎてライトが不要な明るさになっていたが、日の出まであと30分ほどある。東の空は雲海に覆われているが浅間山、四阿山〜志賀高原の山々ははっきりと見えていた。これなら奥日光の山々の展望も期待できるかもしれない。避難小屋前で休憩している登山者が1名いたが、もしかしたらこの人が先行していたライトの主だったのかもしれない。前常念岳から見る常念岳に続く尾根上に登山者の姿は無かった。

 花崗岩が重なった尾根歩きは左膝に良くないが仕方ない。考えてみればこの怪我はちょうど1年前のもの。丸1年経過してもまだ怪我の前の状態に戻っていないが、もしかしたらこれは後遺症で二度と元に戻らないのかもしれない。ただし、こうして通常のアルプスを歩くのには支障がない程度には回復しているので大した問題は無いが、今でも左膝は横向きの力やひねる動作をすると痛むので、足場の位置関係が悪い難易度が高い岩場は今でも無理だろう。さらに時間をかけるとこれが治るのかは不明だ。下手にコケると膝を捻挫してその回復に1ヵ月以上かかるのは5月終わりの飯縄山で経験しているので、岩場では特に注意して歩いた。

 常念小屋への巻道入口を通過し、5時36分に雲海から日の出を迎えた。昨日はネットで常念岳山頂での日の出の時刻を調べたら5時39分となっており、雲海でそれよりも遅れるはずだったのが予想外。おそらく日の出時刻の計算ソフトは常念岳の標高を加味しておらず、平地の緯度経度を元に計算しているのだろう。標高が高ければ水平線の見通し距離が延びるので日の出は早まる。

 山頂に近付いていくと山頂に立つ人の姿が見えるようになる。あれだけ三股駐車場に車があったくらいだから宿泊者はかなり多かったはずで、この時間に山頂に立つ人数がそれなりにいて当然だろう。前常念岳から先の稜線に人の姿は無かったが、縦走路に到着すると山頂方向にも小屋方向にも人の姿あり。山頂ではないが道端に座って日の出を見ているパーティーもいた。

 最後の一登りで常念岳山頂に到着。意外にも先客は数名だけであり、おそらく蝶ヶ岳へと縦走していった人がいるのだろう。まだ朝焼けの時間帯で祠に差す朝日は赤かった。今日は雲海の高さ以外は文句なしの大展望。久しぶりに大キレット越しの白山も見ることができた。残念ながら奥日光や奥秩父、中越方面の山々は雲海の下であった。恵那山が見えたのも久しぶりだ。山頂には入れ代わり立ち代わりで次々と人がやってくる。大パーティーこそいなかったが大賑わいであった。

 気温はこの時期にしては高くて確実に+10℃を越えていただろう。長袖シャツにウィンドブレーカ、毛糸の帽子にネックウォーマーで防寒装備は大丈夫だった。風が止んでからは半袖半ズボンでも快適なくらいだった。気温は真夏並みだが湿度は低くてカラっとしていてこれまた気持ちよかった。

 飽きることのない眺めだが下山が遅れると暑くなるし、明日は会社があるので早く下山して休息時間を確保したいので、山頂滞在は1時間ほどで下山開始。常念小屋方面からはまだまだ登ってくる登山者の姿が多いが、前常念岳方面はぐっと人数が少なくなる。前常念岳までにすれ違ったのは数人程度で、その後は数10人レベルであった。これが一ノ沢ルートだと数百人レベルだっただろう。三股ルートは水場が無いし傾斜が急なことで知られているので利用者はそれほど多くいはない。まあ、私にとってはそれがいいところでもあるのだが。

 稜線の紅葉はやっと始まったくらいであり、今後の気温にもよるが見頃は来週以降だろう。と言っても常念岳の稜線は紅葉する木も草も少ないので紅葉を楽しむにはイマイチであるが。

 まだ午前の早い時刻で気温はさほど上がっていないとはいえ、日影が無い森林限界では無風では暑いくらいであった。でも樹林帯に突入して日影を歩けるようになると一気に快適に。2170m肩を通過して下りがきつくなると歩行速度を上げる。

 さすがに早足で下ったので汗をかき、三股直前の沢で水浴び。三股では蝶ヶ岳から下ってきた3人パーティーに合流。ザックの大きさから幕営だったようだ。こちらは日帰り装備で軽いので林道歩きは先行して三股駐車場到着。正規の駐車区画だけでなく路肩まで完全に埋まっていた。林道を下ったもう1箇所の正規駐車場も満杯だったようで、いくつかある路側の駐車可能場所に駐車しており、最も下った場所では大平原の「まゆみ池」付近の駐車場にも数台の車があったほど。これほど車が多い三股は初めてであった。

 

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